毛沢東集 北望社版 全10巻揃 月報揃 毛沢東 中国共産党

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本商品は北望社版の全10巻となります。蒼蒼社の第２版ではありませんのでご注意ください。また蒼蒼社の補巻は付属しません。
本文は中国語で日本語訳はありません。

『毛沢東集』は1970年から1972年にかけて日本で編纂された毛沢東の著作集です。収録範囲は1949年10月まで、つまり建国前までの時期となります。
本著作集の最大の特徴は、執筆当時の原文、または極力それに近い形で収録していることです。
毛沢東の著作集として最も普及しているのは『毛沢東選集』（毛沢東生前に全4巻で出版、没後の華国鋒体制下で第5巻が出版されたが華国鋒失脚に伴い第5巻は発行停止）ですが、これは『毛沢東選集』の冒頭にも書かれている通り、執筆当時の原文から改変が入っていることが知られています。それにより思想書としては完成度の高いものとなったとは言え、歴史資料としては改竄とも言えるようなものとなってしまっています。
そのため毛沢東の実像を知るには執筆当時の原文にあたる必要がありますが、中国では『毛沢東選集』に収録されている著作は『毛沢東選集』の本文を正文とし、それ以前の本文は現在でも原則として出版することができないようです。
そこで日本の研究者が古い出版物などから当時の原文を収集し編纂したのがこの『毛沢東集』です。『毛沢東選集』全編ではないとはいえ、相当な部分の原文が収録されていますし、また『毛沢東選集』未収録の著作も発見、収録されています。毛沢東没後に中国で『毛沢東早期文稿』『毛沢東文集』などが出版され新たに公開された著作も数多いですが、今なお『毛沢東集』にしか収録されていない著作もあり、非常に貴重な著作集となっています。
毛沢東は大躍進や文化大革命の失政により批判され既に過去の人物と思われていましたが、近年、習近平体制で毛沢東回帰の動きが出てきたように、その影響力は蘇ってきているかのようにも思います。
今改めて、毛沢東の思想の原点を知る上で、この『毛沢東集』は重要な資料となると思います。
残念ながらこの北望社版10巻も、また蒼蒼社の第２版10巻および補巻10巻も、入手困難なのが実情です。困難なご時世ではありますが出版社にはぜひこの大変な労作を復刊していただきたいものと思います。